SEOにおいてリンクは非常に重要な要素です。
その為過去には自作自演のリンクを作り自社サイトに貼る(リンクプログラム)というブラックハットなSEO手法が頻繁にとられていました。
ところがgoogleがペンギンアップデートを行ったことでこのような自作自演リンクがペナルティを受けるようになりました。
このようなペナルティを回避するために有効な手段としてリンクの否認ツールというものが用意されております。
否認ツールとは
否認ツールはgoogleが公式に提供している、被リンク(他サイトから自社サイトに向けて貼られているリンク)による影響を無効化するツールです。
サイトを運用しているとサイト管理者の意図しない被リンクを受けることが往々にしてあります。
通常被リンクを受けることはSEOにとってプラスになるものですが、スパムサイトや低品質なサイトからの被リンクはペンギンアップデートによりマイナスの影響を受けることになります。
このようなリンクはリンク元のサイト管理者に削除依頼をすることになりますが、対応してもらえないケースが非常に多いです。
このような場合の対策としてリンクの否認ツールを使用することになります。
最近リニューアルされた
11月17日にリンク否認ツールがリニューアルされました。
Today we're completing the migration of the Disavow links tool to the new Search Console interface ?
✅ Improved interface
✅ Download a disavow file as a text file
✅ Error reports for uploaded files are no longer limited to 10 errorsRead more at https://t.co/KSY9a4o3Pp pic.twitter.com/TRKFx0XCEI
— Google Search Central (@googlesearchc) November 17, 2020
変更された内容は下記のとおりです。
- インターフェースの改善
- 否認リストをtxtファイルでダウンロード可能
- エラーレポートの制限撤廃
インターフェースの変更点はもともと非常にシンプルな画面でしたが、シンプル故に初めて使うユーザーは戸惑うこともあるようなUIでしたが、より直観的でわかりやすいものに変更されております。
また、以前は一度否認リストに登録したURLなぜかCSVのみでダウンロード可能でしたが、リニューアル後はtxtファイルでダウンロード可能になりました。
個人的にはすごくありがたい変更です。
エラーレポートにも変更が加わっており、否認リストの記述にエラーがある場合、10件までの制限がありすべては見ることができませんでした。
この制限がなくなりすべてのエラーレポートが閲覧可能になったようです。
こちらも否認URLが多い場合は便利ですね。
否認ツールの使い方
被リンクリストをSearchConsoleからダウンロード
否認するリンクを調査するためにSearchConsoleの「リンク」から被リンク一覧をダウンロードします。
ダウンロードしたURLを目視でチェックしていきます。
スパムサイトからのリンクや不適切なリンクをテキストファイルにまとめていきます。
否認ツールのテキストファイルの書き方は2種類あります。
- URLごとに記載
- ドメイン単位で記載
特定のページからのリンクのみを否認したい場合は、そのページのURLを記載します。
ドメイン内に大量にリンクが張られているなど、ドメインごと否認したい場合は、「domain:」の後にドメインを記載することでドメイン内のすべてのページからのリンクを否認することが可能です。
また行頭に「#」を付けることで、コメントアウトが可能なので、〇月〇日にリンクの削除依頼をしたけど対応頂けていないなどといったメモを残すことも可能です。
#12月2日リンク削除依頼 domain:sample.com https://sample.co.jp/001.html https://sample.co.jp/002.html #8月14日リンク削除依頼 https://sample.net/seo/
上記のように否認するURLリストができれば、UTF-8形式で保存します。
ファイル名は任意のもので大丈夫です。
テキストファイルを否認ツールにアップロード
テキストファイルが完成したら否認ツール画面からアップロードを行います。
SearchConsoleのプロパティが登録されているアカウントからこちらにアクセスし、「プロパティ」からリンクの否認を行いたいサイトを選択します。
サイトの選択をすると、「否認リストをアップロード」のボタンが表示されるので、そこから先ほど作ったテキストファイルをアップロードします。
正しく設定ができていれば、否認しているドメイン、URLの数が表示されます。
否認すべきリンク
ここまでの通りリンクの否認自体は非常に簡単に行うことが可能です。
バージョンアップされたことで更にシンプルでわかりやすくなっております。
その為、必要以上に否認ツールを使用してしまっている例もみられます。
否認ツールを使用して否認する必要があるリンクはあくまで、過去に実施したリンクプログラムで削除が難しいものや、スパムリンクなどに限ります。
非常に強力なツールなので、否認する必要のないリンクまで否認してしまうと反対にサイトのパフォーマンスを落とすことにもつながります。
過去にリンクプログラムを実施したことがないサイトやスパムの被害にあっていないサイトに関しては基本的に否認ツールを使用する必要はないといっていいでしょう。
否認ツールの効果
否認ツールを使用することでランキングが上がるという話を聞くことがありますが、前述のとおり今までリンクプログラムを実施していないサイトに関しては基本的にそのようなことはないと思われます。
不正なリンクに関するペンギンアップデートは現在コアアルゴリズムに組み込まれており、そのようなリンクはgoogleが判断し自動的に無効化されるようになっている為です。
しかし、googleから手動対策を受けている場合や、リンクプログラムを実施してしまったことがある場合は否認ツールを使用することで手動対策の解除、あるいは回避ができる可能性があります。
手動対策を受けた場合
手動対策を受けた場合、最初から不正なリンクを否認ツールで対応することはお勧めしません。
必ず最初はリンク元のサイト管理者に連絡を取ってリンクの削除依頼を行うなどリンク自体の削除を行うようにしましょう。
あらゆる手段を尽くしてどうしても削除ができなかったリンクのみを否認ツールで否認することが手動対策解除には重要です。
まとめ
使う機会の少ないリンクの否認ツールですが、今回マイナーチェンジとはいえリニューアルが行われた為、取り上げてみました。
ほとんどのサイト管理者は使う機会は少ないと思いますが、いざというときの為に知っておいても損はありませんので、ツール画面を触ってみることをお勧めいたします。
また、ランキングに直接影響のある非常に強力なツールですので、不正なリンクの見極めが難しい場合などはSEO業者に相談することもお勧めいたします。